多くの日系企業が毎年作成している移転価格文書（ローカルファイル）ですが、ほとんどの企業が取引単位営業利益法（通称ＴＮＭＭ）での独立企業間価格の比較をされていると思われます。TNMM法では製品特長の差異から影響を受けにくい手法であり、機能（製造、販売、サービス等）の比較可能性が重視されるため、「作成しやすい」というのが採用されている理由の一つです。また、再販売価格基準法や他の方法では赤字、薄利製品が見えてしまうため、TNMM法だと隠れ蓑になってくれることもあります。